第1話
へんしん (12/12) 01/08/25

「やったぁ!」
消え去った怪獣を見て風栗はホッとしました。
兎にも角にも何とか自分だけの力で怪獣を退治することができたのです。
風栗が街中を走り回ったおかげで大惨事になってしまいましたが、
悪の怪獣からこの街を守ることができたということで
初戦にしては上出来だと風栗は思いました。

ですが、そんな思いもすぐに吹き飛んでしまいました。
キックし終えて着地した場所は、自分の通う学校だったのです。
「あ〜あ、やっちゃった…」
風栗の教室はお尻の下で潰れてメチャメチャになっていました。
机やイスやロッカーがあたり一面に散乱しているのが見えます。
しかも、風栗の右足は体育館の屋根を軽々と踏み抜いていました。
この状態では明日からとても授業どころではありません。
「ま、いっか…」
もうもうと立ちこめる砂塵のなかで、風栗は照れながら開き直るのでした。
<おわり>

本日の被害状況 寅島警察署・寅島消防署調べ
加害者
人的被害
建築物被害
車輌被害
 
死亡
重軽傷
全壊
半壊
中・小型車
大型車
鉄道
船舶
航空機
猫耳少年
388
2951
515
1611
124
10
12
0
0
ぺんぎん
53
344
43
217
25
2
0
0
0
不明
12
150
27
130
6
0
0
0
0



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