第2話
ちからだめし (09/09) 01/11/15


オフィス街のビルをひと通り蹴り終えたところで風栗は我に返りました。
「あ…!」
見渡してみると市街地のほとんどはガレキの山と化し、あちこちで煙が上がっています。
最初はちょっとした力試しのつもりだったのが、わずか1時間でひとつの街を潰滅させてしまったのです。
風栗は自分が本気を出せば世界を滅ぼすことだってできると確信しました。
ですが、この2週間は自宅自習でほとんど外出ができず、ストレスが溜まっていたとはいえ、
うさ晴らしのために多数の罪のない人々を犠牲にしてしまったことには、少しやり過ぎたと思いました。
この場をどう収拾させるのかしばらく悩んでいた風栗ですが、やがて満面の笑顔で叫びました。
「エ…エイリアンはボクが退治しましたぁぁぁ!」

風栗の裏返り気味の声が静まり返った街中に響き渡りました。
<おわり>

本日の被害状況 茶寅警察署・茶寅消防署調べ
加害者
人的被害
建築物被害
車輌被害
 
死傷者
行方不明
全壊
半壊
中・小型車
大型車
鉄道
船舶
航空機
blue cat
3,521
65,000
1,984
4,049
1,684
196
18
0
0



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