800メートルほど後退すると風栗は足をとめました。
「ボクの必殺技でやっつけてあげるよ…」
風栗は大きく呼吸をすると怪獣に向かってダッシュを始めました。
足元の雑居ビルを次々と蹴散らしながら速度を上げていきます。
風栗の容赦のない行動で駅前の商業地域は壊滅的な状態になっていました。
「くらえっ!フライングクラッシュキーック!!」
最高速に達した風栗は空高く舞い上がり、人質になっているデパートを全力で蹴り込みました。
風栗の鋭いキックは買い物客で賑わうデパートを一瞬のうちに爆砕し、まっぷたつに引き裂いた後、
凄まじいパワーを保ったまま後ろに隠れていた怪獣を捉えました。
「パ、パ、パ、パ〜ン!」
風栗のキックの直撃を受けた怪獣は悲鳴と共に空間に消えていきました。