海から引き上げられた怪獣は自分の体を支えることもままなりませんでした。
「ふふふ…いいことして遊ぼうよ!」
風栗は強烈なドロップキックを怪獣に浴びせて製油施設の中に蹴り倒しました。
大爆発とともにすぐに辺り一面は火の海になりました。
「ぎぇぇぇぇ〜熱いイカ!」
風栗は燃え上がる灼熱の炎の中、悲鳴をあげる怪獣を容赦なく蹴り転がしていきます。
素足に水着仕様ということもあって風栗も多少は暑かったのですが、そんな事は言っていられません。
風栗は足元に広がるパイプラインを怪獣ごと激しく蹴りつけていきます。
風栗のキックで引きちぎれたパイプラインからは大量の石油が漏れ出して激しい爆発になりました。
「もっと楽しませてあげるよ!」
港に広がる石油タンク群に目を付けた風栗は次々とタンクを踏み潰していきます。
ですが、ここは原油貯蔵タンクだったために風栗が期待したほどの爆発は起こりませんでした。
「ちぇ!何だよコレ?」
風栗は腹いせに接岸していたタンカー3隻を踏みつけてあっという間に沈めると
次の獲物を探し始めました。
すると、コンビナートの端の方にガスタンクがたくさんあるのに気が付きました。
「よぉ〜し!ガスタンクに突撃だぁ!」
風栗は怪獣を抱き起こすと右手でヘッドロックをかけたまま
勢いよくガスタンク群に走りこみ派手なスライディングをしました。
ガスタンクは青白い炎と凄まじい爆風を撒き上げながら次々と破裂していきます。
「ぎょぇぇぇぇ〜イカ!」
原型を留めないほどに吹き飛んだガスタンク群から立ち上がった風栗は
悲鳴をあげる怪獣を引き連れたままコンビナートを徹底的に破壊し尽くしていきました。