「この小僧め…許せんイカ」
意表を突いた風栗の攻撃を受けて怪獣は少し興奮気味です。
「懲らしめてやるイカ！」
「ふふ〜んだ！」
復讐に萌える怪獣の触手を上手い具合にかわしながら、風栗は湾の反対側に怪獣を誘導していきます。
水はひざ下程度なので風栗の方が怪獣よりも早く歩くことができました。
しばらくして湾を横断した風栗と怪獣は対岸のコンビナート地帯にやって来ました。
「怪獣退治のためだからね…悪く思わないでよ」
一足先に上陸した風栗は海岸の製油施設を少しだけ踏み荒らしました。
風栗の足元の複雑な形をした施設は簡単に潰れ、すぐに激しい爆発が起こりました。
「よぉし、ココなら大丈夫！」
風栗は海の方に向いて手を激しく振って怪獣を挑発します。
「ほら！こっちへおいでよ！」
何とか風栗を懲らしめたいと思っていた怪獣は、風栗の誘いに乗って触手を絡ませてしまいました。
しめたと思った風栗は全力を込めて触手を引っ張り上げます。
「う、やめろイカ…」
風栗の足元の火を見て怪獣は焦りました。
そんな嫌がる怪獣を風栗は物凄いパワーで海から引きずり出してしまいました。