次の日、風栗が登校すると、すでにマンクスは席についていました。
「おはよう…」
「……」
風栗はマンクスに声をかけましたが、マンクスは黙って風栗を睨むだけです。
毎日のことなので風栗は気にしませんでしたが、少しだけマンクスの様子がいつもと違うのに気がつきました。
マンクスの鼻先にバンソウコウが貼られていたのです。
「どうしたの？それ…」
「どうでもいいだろ！」
バンソウコウのことには触れられたくないのかマンクスは機嫌悪そうにしています。
そんなマンクスの顔を見て、ふと風栗は昨日の戦いのことを思い出しました。
確かブラックキャットも同じところをケガしたはずです。
（もしかして…マンクスが…？）
ですが、確証があるわけではありません。
「何か用でもあるのか？」
「え？…いいや、べつに」
風栗はマンクスから離れると自分の席につきました。
（もしかして、マンクスって男の子だったりして…）
あれこれ考えているうちに、始業のチャイムが鳴り響きました。
（それってどうしたら確かめられるかなぁ…）
＜おわり＞