第10話
プール (01/08) 04/04/26


マンクスの秘密を知った風栗は次第に親しくなっていきました。
ただ、マンクスは他に友達をつくる様子もなかったので、
風栗は積極的にマンクスに話しかけるようになりました。
「今日の放課後は空いてる?」
「ああ」
「じゃ、一緒にプールにいこうよ。楽しいから」

「プールに…?」

風栗は隣町に新しくできた温水プールにマンクスを誘ってみようと思っていたのでした。
「でも、オレはそんなに泳ぐの得意じゃないぞ…」
「大丈夫!ボクがバッチリ教えてあげるから」

スイミングスクールに通っているだけあって、風栗は得意そうな顔をしました。
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放課後、電車に乗った2人は温水プールまでやってきました。
入場料を払って更衣室に入るとマンクスが切り出しました。
「そういえば、オレ、水着持ってないんだけど」
「さ!これはいて」

風栗は自分の予備の水着をマンクスに差し出しました。
あまりの準備のよさにマンクスは黙って水着を受け取ると風栗に背を向けました。
「早く着替えてよ…」
素早く着替えを終えた風栗はマンクスを促すのでした。




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