全力で走ってきた風栗は焼却炉までやってきました。 ここはいつも人気がない場所だったのです。 「カチューシャだから、やっぱり頭だよね…」 女の子の装飾具を付けることに風栗は抵抗がありました。 ですが、今は緊急事態です。そんな事は言っていられません。 覚悟を決めてそっと頭にカチューシャを乗せました。 ややクセのある風栗の髪が少しだけ揺れました。