カチューシャをつけて間もなく、風栗の身体は白い光に包まれました。
「まぶしい…」
視界が真っ白になった風栗は自分の身体に何が起こっているのか分かりませんでしたが、
エレベーターに乗って一気に上昇したような感じを受けました。
そして視界が戻った瞬間、声を失いました。
「…!」
まるで高い山の上にいるようで風栗の視界をさえぎる物はありません。
ふと足元を見ると4階建ての校舎が膝下に見えます。
風栗は100メートルを超える巨大な少年になっていたのです。
「あれ…この服は…?」
自分の身体を見るとブルーとグレーのツートンカラーに覆われていました。
そのブルーは風栗が一番好きな色でした。