「おまえは何者だペン?」
怪獣のテレパシーの声で風栗は我に返りました。
そうです、今は巨大化した自分について考えている時ではないのです。
風栗は大きく深呼吸をしました。
「キミを退治するんだよ!」
キッと怪獣をにらみつけると風栗は怪獣めがけて走っていきました。
そこには5〜6階建ての雑居ビルやマンションなどがぎっちりと建ち並んでいたのですが、
風栗は気が付かないのか容赦なく次々と踏み潰していきました。
平然とビルを蹴散らしながらやってくる風栗を見て怪獣はとても焦りました。
「おいおいペン…」
本来なら街を守るべきはずの正義のヒーローが、自ら街をメチャメチャにしているのです。
信じられないその光景に怪獣は混乱してしまったようです。