「えーぃ!キーック!」
風栗は怪獣にキックを撃ち込みました。
「ぺぺペ!」
風栗の凄まじいキックの破壊力に怪獣は叫び声をあげました。
風栗はくるっと回って2発目を撃ち込みました。回し蹴りが美しく決まりました。
「ぺぺぺぺ!」
風栗はキックがあまりに上手く決まるので不思議に思いました。
なぜなら水泳教室に通っている以外、あまり運動をする方ではありませんでしたし、
ケンカなんてここ何年もしたことがなかったからです。
どうやら巨大化した風栗は身のこなしが随分と鋭くなっているようです。
「ボクのキックはどう? もっと味あわせてあげるよ!」
そう言うと、風栗は次々とキックを怪獣に浴びせていきました。
すでに怪獣は座り込んで動かなくなっていましたが、風栗は攻撃の手を緩めません。
周囲のビルを次々と踏み潰しながら怪獣の前後左右に回り込んでは
激しくストレートキックや回し蹴りを炸裂させます。
「ぺぺぺぺ…ペペン」
10発以上のキックを浴びた怪獣はその場に倒れ込みました。
あまりにあっけなかったので風栗は拍子抜けしました。