10分ほどで駅前のビル街を破壊し尽くした風栗は少し離れた商店街に足を向けました。
「ココに隠れているとしたらやっかいだね…」
そう言うと風栗はアーケードの端に足を突っ込みました。
「それっ!」
風栗はかけ声と共に思いっきりアーケードを蹴り上げました。
激しい音をたてながらアーケードは次々とめくれ上がり宙に舞い上がり粉砕されていきます。
300メートル続くアーケードは一瞬にして剥ぎ取られました。
アーケード街に来ていた買い物客はパニックになって逃げ回っています。
「早く逃げないとケガしちゃうよぉ!」
すでに風栗は足元を逃げ惑う人々がどうなっても別に気にするつもりはなかったのですが、
一応、エイリアン退治のために正義の活動をしていることをアピールしておかないと…と思いました。
「ここで走ったらどうなるかな…?」
風栗は陸上選手のよう腰を落としてスタートのポーズをとると次の瞬間ダッシュを始めました。
全速力で走る風栗は商店や雑居ビルを思いっきり踏みつけていきます。
建物は潰れるというよりも爆発するような感じで粉砕されていきました。
5本目のダッシュで風栗はもう踏み潰す建物がなくなっているのに気が付きました。