第3話
ひとじち (03/09) 01/12/02


風栗は周囲のビルを巻き沿いにしながら変身していきます。
変身を終えて足元を見るとハンバーガー屋さんのビルが奇跡的に無傷で残っていました。
「さっきはごちそうさまっ!」
風栗は何もためらうことなく右足を踏み下ろして5階建てのビルを粉砕しました。
どうやら風栗は新作のハンバーガーが気に入らなかったようです。
お礼を済ませたところで風栗はゆっくりとやってくる怪獣に向かって叫びました。
「こらっ!そのバスをボクに渡すんだ!」
怪獣は歩くのをやめて風栗をにらみつけました。
「おや?お前は何者だパパン?」
「え?ボク?…ボクはブルーキャット!この街を守る正義の味方だよ!さぁ、バスを渡してよ!」
風栗は怪獣に自己紹介するのも変だとは思いましたが、
名前を聞かれたらちゃんと返事をするようにお母さんから言われています。
「これは人質だからなぁ…渡すわけにはいかんパパン」
余裕たっぷりの怪獣はバスを掴んだまま放そうとする気配はありません。
風栗と怪獣はにらみ合いました。




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