第6話
おつかい (03/08) 02/07/08


「さてと、どうやって退治しよう…」
巨大化した風栗は変身したときに開けた穴を覗き込みました。
でも、中は暗くてはっきりと確認することはできません。
どうやら風栗が巨大化した際に館内の電気系統を破壊してしまったようです。
「まずは怪獣をこのモールからあぶり出さなきゃ!ええと…あの辺だったかな?」
そう言いって風栗は飛び上がると力を込めてショッピングモールの中心部に着地しました。
凄まじい破壊音と共に風栗の両足は5階建てのモール全フロアを一気に踏み抜きます。
巻き上がった砂塵が収まるのを少し待ってから、風栗はぽっかりと開いた大きな穴を覗き込みます。
そこには逃げ惑う買い物客がいるだけで怪獣の気配は感じられませんでした。
「あれれ…いないな? じゃあ、こっちだ!」

風栗は再びジャンプすると少し離れた場所に着地しました。
巨大なモール全体が鈍い音をたててきしみます。
「ここにもいないな…」
風栗の容赦のない攻撃にモール内は大パニックに陥りましたが、
こうなるともう誰も風栗を止めることはできません。
風栗は次々と飛び上がってはショッピングモールに大きな穴を開けていくのでした。




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