第6話
おつかい (06/08) 02/08/18


「よくもやってくれたな…」
風栗は壊滅したショッピングモールから起き上がって体に付いたヨゴレを払い落とすと
怪獣を探し始めました。
小さな怪獣に思いもよらぬ反撃を喰らったことで風栗はとても悔しく体は小刻みに震えています。
その時、大通りから車の激しいクラクションが鳴り響きました。
風栗が振り向くと車を弾き飛ばしながら走り去っていく物体が目にとまりました。
「見つけたっ!」
風栗はダッシュで大通りに踊り出ると物凄いスピードで怪獣を追いかけ始めました。
巨大な風栗が怒りにまかせて全速力で走るのですから、足元は無事では済みません。
大通りの車やバスを風栗は容赦なく踏み潰していきます。運良く直撃を逃れた車も
衝撃で上空に舞い上げられると地面に叩き付けられていきました。
また、着地するたびに発生する凄まじい衝撃波は通り沿いの建物を次々と崩壊させていき
風栗が走り去った後はまるで大地震の跡のようなありさまでした。
2キロほど走ったところで怪獣を射程範囲に捕らえた風栗は大通りに滑り込みました。
「くらえっ!スライディングキーック!」
周囲の建物やたくさんの車やバスが巻き沿いになって蹴り潰されていくなか、
風栗の右足が怪獣を見事に捕らえました。
「痛いでチュ〜!!」
風栗の渾身のキックを浴びて怪獣は蹴り飛ばされていきました。




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