「おーい！みんな集まれー！男子は右に女子は左に順番に並べ」
先生は所定の位置に生徒を集めると出席を取り始めました。
「今日は見学者はいないな…」
そう言って先生は生徒の列を見回しましたが、マンクスに目をとめました。
「マンクス！シャツをちゃんとしまえよ」
「は…？」
数人の生徒がクスクスと小声で笑っています。
マンクスはちょっと不機嫌そうな顔をするとシャツをブルマに入れ始めました。
「さてと、今日は運動会に向けて、二人三脚の練習をするからな」
先生の元気な声がグラウンドに響き渡りました。
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準備体操が終わると、いよいよ二人三脚の練習が始まります。
風栗とマンクスの順番はすぐにやってきました。
「用意はいい？」
しゃがんで手際よく足首を結ぶ風栗がマンクスに問い掛けました。
「え…ああ」
マンクスは少し照れくさそうな顔をしましたが、スタートが迫っているからか
風栗はその表情を汲み取れませんでした。
「位置について！よーい、スタート！」
合図と同時に風栗とマンクスは走り始めました。ですが、どうも二人の息は合いません。
「ちょっと！マンクス！速いって！うわわぁ…」
ちぐはぐな走りを続ける二人は大きくバランスを崩しました。